正しい知識で食中毒リスクを管理!

食中毒について

屋台

食中毒対策について

 

当事務所では講習形式による実例から学ぶ食中毒対策の講義セミナーの他、実際の厨房における危険の可能性を発見し店舗スタッフの皆様で共有していただきリアルな危険性をイメージしていただく店舗スタッフさん向け、あなたの店舗の危険を知る体験型セミナー、毎年発生する学園祭や文化祭の模擬店などで起こる食中毒の危険性を発見し予防することを目的とする学生さんや施設職員さん向け、学園祭、バザー等のイベント模擬店の食中毒予防講習会及び模擬店設置後の現地における危険チェックなどの様々な食中毒対策を業務として取扱っております。

 

ここでは主に食中毒の発生原因となる微生物、化学物質、硬質異物などについて詳しく説明いたします。

食の健康被害の元になる危害要因

ウイルス

 

危害要因

 

1.微生物

微生物は必ず存在していますが、それぞれの微生物ごとに人に害を及ぼす量が異なっています。各々その量を超えた微生物を食べる事により腹痛、嘔吐、下痢など人体に影響が現れる事となり(症状の発現)一般的に食中毒と呼ばれる状態になります。
 菌・ウイルス・寄生虫・カビなど

 

2.化学物質

洗剤、薬剤、溶け出した金属など化学物質が食品に入ってしまう事で起こる事故があります。アレルギー物質もここに含まれます。
 殺虫剤・機械油・アレルギー物質・塗料・溶け込んだ金属・自然毒・ヒスタミンなど

 

3.異物混入

ガラス、プラスチック片、金属片、石など硬質な物質が食品に混入することで口内にけが、歯の損傷、のどに詰まる、最悪の場合は飲み込んでしまい体内を傷つける事になります。
 ビス・包丁のかけら・プラスチック容器のかけら・石・キャップ・輪ゴムなど


1.微生物・寄生虫による食中毒

手洗いサムネ

 

食中毒菌による健康被害

 

 

感染型

   
カンピロバクター

鶏刺身やレバー刺身の食中毒で有名です。少量の細菌数で発症するとても危険な菌です。牛豚鶏などの食肉には、鮮度に関係なくほとんど存在していると考えてください。 集団給食施設では集団発生を予防するために絶対施設内でカットしない事(納入業者の時点でカットしたものを購入)、二次汚染の防止や75℃以上で1分以上の加熱を徹底することなどが重要です。 飲食店においては生食の提供を絶対しない事、75℃1分の厳守、二次汚染防止の徹底などが必要です。
1〜3日潜伏し発症。(一週間潜伏した事例もあります。)下痢、腹痛、発熱、嘔吐などの症状がみられ、ギランバレー症候群(四肢の麻痺、舌の麻痺で嚥下不能、呼吸困難など)に至り長期にわたる治療が必要となる事もあります。

 

   

サルモネラ

主に鶏・鶏卵から発症することで有名な菌ですが鶏卵については10000分の1程度の確率でしか保有していません。牛や豚ではまれに保有していることがあります。また家畜の排泄便をたい肥として使用する場合に発酵が不完全だと野菜に付着して流通することになります。またミドリガメやトカゲなどの爬虫類・両生類も保菌している場合があり接触後の洗浄など注意が必要です。両生類であるスッポンも例外でなく血や料理でサルモネラ食中毒の事例もあります。器具、手指の洗浄75℃1分以上の加熱の徹底、、5℃以下の低温で保存、爬虫類・両生類などのペットを触ったら手指の洗浄などが重要です。また、少ない菌数でも発症するため常温放置であっという間に発症する菌数に増殖します。老人や子供は特に要注意です。
10時間から3日程度潜伏後発症し腹痛、下痢、発熱頭痛、吐き気、嘔吐などの症状がみられ死亡例もあります。

 

   

腸炎ビブリオ

この菌の一つ目の大きな特徴は生息に食塩が必要であることです。そのため魚介類の保菌がほとんどで野菜や肉では発育しません。海と近い3%程度の塩分濃度を好みます。次に2つ目の特徴として増殖スピードが速いことが挙げられます。例えばサルモネラ菌などは35〜40℃の気温域では20分に1回分裂しますが、腸炎ビブリオ菌は10分に1回分裂します。そのため例えば最初100個の菌が付着した状態であった場合、1時間後にサルモネラ菌は800に増殖しているのに比べ腸炎ビブリオ菌は6400にまで増殖することになります。これらの特徴を踏まえた対策が必要です。飲食店においては保存温度を徹底する事と、刺身を提供後常温にさらされる状態に置いた場合2時間以内の喫食を求める事が必要となります。数時間後から4日程度後まで幅広い期間で潜伏の可能性があり、発症すると腹痛、下痢、発熱、嘔吐などの症状がみられます。以前はかなり頻繁に発生している食中毒でしたが、現在では市場や加工場などにおける保存温度の管理の徹底と使用する洗浄水の飲用水化でほとんど発生することが無くなりました。これも重要管理点における菌の特徴をふまえた対策の徹底でありHACCP(ハサップ)の手法と言えます。

 

   

ウェルシュ菌

毎年沢山の被害者を出す食中毒菌です。特に多いのがカレーです。一晩寝かせると美味しくなると言いますがここに危険が潜んでいます。ウェルシュ菌は土の中に普通に存在しています。そのためカレーに使うジャガイモ、人参、玉ねぎなどの収穫時にはほとんど付着しています。収穫、出荷、流通の過程で洗浄されることで個数が減少して一般家庭や飲食店に届きます。ここでも洗浄され皮をむかれることでもっと減少します。そして調理の段階で加熱されます。ただここからがこの菌の特徴で100℃で加熱しても芽胞という状態で耐えて死滅しません。そしてカレーが完成して、寝かせる為に放置した時徐々に温度が下がってゆきウェルシュ菌が好む55℃に達した時増殖を開始して常温で爆発的に増殖します。またカレーはその液体の中が、ウェルシュ菌が好む酸素がない状態になりやすい事が拍車をかけます。以上の事からカレーを作る時は菌の数を減らしておく。温度を下げる時は酸素が入るように、また温度が下がりやすいように容器に小分けして2時間以内に増殖活動が鈍くなる20℃以下まで下がるように急速冷却して、保存は冷蔵庫に入れるのが好ましいです。このように、翌日再加熱すればOKという誤った知識でカレーを食べると加熱しても死なない大量に増殖した菌が食中毒を引き起こすという事故になります。ただ通常から体内に入ることが多い菌であり、それを食べた健常者が食中毒を発症するには大量の菌の数が必要であるという弱点もあります。(カンピロバクターは100個程度に対してウェルシュ菌の発症菌量100万個以上と言われています。)

 

   

エルシニア属菌

   
エロモナス・プレジオモナス属菌

 

   

リステリア・モノサイトゲネス

最近オーストラリアから輸入されたメロンがこの菌に汚染されていると話題になったリステリア菌。元来家畜や家禽が持つ菌でメロン自体の洗浄が不十分なことによる二次汚染されたまま出荷されたことが原因と見られています。0℃でも生育するのでしっかりした洗浄が重要です。
症状はインフルエンザに似たものから、乳幼児・妊婦・老人などのリスクの高い方々の世代では重症化して髄膜炎や敗血症に至る事もあります。

 

   

腸管出血性大腸菌

いわゆる一般的にO-157と呼ばれるものがその代表で、ほかにもO-26、O-111、O-103、O-145などもあります。大腸、脳、心臓などに強い影響を与えるベロ毒素を産生します。ヤギ、鹿、野ウサギなどのジビエや牛は高い確率でO−157を保菌しているので農場や屠場の段階で出荷前にできる限り付着させない取り組みがなされています。一般飲食店単位では75℃1分加熱の徹底が必要です。性質上大規模な食中毒に至ることが多くまた重篤化して死亡する例も多い為、牛レバーや牛刺身の法律による規制が平成23年ごろから始められています。ちなみに法律上、牛レバーは63℃で30分以上の加熱が必要とされています。

 

  

その他の病原性大腸菌

   
三類感染症(コレラ・赤痢・腸チフス)

 

 

毒素型

   
黄色ブドウ球菌

動物の腸管内に生息していますが、人間自身が保有していることが多い菌でもあります。傷口(特に化膿しているもの)やひび割れの中、髪の毛、鼻の中、のどの中、顔面などに生息しています。人の手指を介して汚染された食品で増殖することから、おにぎり、サンドイッチ、生菓子お弁当などが原因となることが多いです。発症は比較的早く1時間から5時間程度、で吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が出ます。本来加熱に弱い菌であり、また発症には大量の菌量を要するのでしっかりとした加熱と(60℃で30分)温度管理をすればよく、手指で触れない様に手袋を着用したり消毒を徹底することで予防はできるのですが、弁当というものの特性上事故に至ってしまうことが多いようです。この黄色ブドウ球菌はエンテロトキシンという毒を作り出すことで食中毒を引き起すタイプの菌です。「毒」は加熱しても無くなりません。そのため一度汚染された食品は加熱しても食中毒を発症しますのでその点にも注意が必要です。

 

   

セレウス菌

   
ボツリヌス菌

 

 

ウイルス性食中毒

   
ノロウイルス

近年の食中毒患者ランキンぶっちぎりのナンバーワンです。食品を介するパターンと人から感染するパターンがあります。食品からの感染の予防は主に二枚貝が原因となるため75℃で1分の加熱を徹底し交差汚染に注意すればよいのですが、ほとんどのケースがひとからの感染によるものです。人からの感染では接触だけでなく飛沫感染や空気感染の可能性までもあるため非常に拡散力が強く厄介です。また少量のウイルス量でも発症するため、知らずに持ち込まれてしまうと拡散を防ぐことが難しいです。嘔吐者が出たような場合にはまずノロウイルス感染を疑い、絶対に接触しないように完全防備をすることと次亜塩素酸水などのノロウイルス殺菌効果を持つものを併用するなどの対策が重要です。飛沫感染や空気感染にも注意してマスクの着用が必要です。その他、トイレの温風乾燥機や一般的な空気清浄機による飛散、拡散のケースも報告されていますので注意が必要です。飲食店従事者が、感染の可能性を示す症状を呈した場合はできることなら休業してもらう、出来なくてもマスクと完全防備を徹底して可能性に備えることが必要です。万が一発症してしまうとお店にとって致命的なことになるケースがあるからです。

 

   

A型肝炎ウイルス

   
E型肝炎ウイルス

 

原虫による健康被害

 

   

クリプトスポリジウム

水、家畜との接触、食品などから経口感染します。オーシスト状態とスポロゾイド状態があり、オーシストの状態で腸管粘膜に経口で感染し、オーシスト内から飛び出したスポロゾイドが無性生殖で増殖してそれが有性生殖でオーシストに成長します。そして糞便として体外に排出され自然に帰ります。症状は10日程度の水様性下痢の後回復しますがその後も1〜2か月程度オーシストを排泄し続けます。オーシストは熱や乾燥に弱いですが、塩素に強く、時々一般の水道からも検出され、給水停止に至ったこともあります。水道事業者の努力もあり発生件数はさほど多くはありませんが、水道水やプールなどが原因となるため発生した時は非常に多数の感染者が出ることになります。原則水道からも感染の可能性があるため、AIDS患者など感染が死亡に至るようなケースを予防するためにはオーシストサイズの1μm以上の粒子が除去できるフィルターを設置するか、60℃以上またはー20℃で30分以上沸騰または凍結するなどの対策が必要になります。ただ一般飲食店では水道への信頼が営業の前提にあるので、一般的には対策していないか加熱せず飲用にする水道の蛇口にフィルターを設置するという対策になります。ただ水道からクリプトスポリジウム原虫の食中毒が発生した場合は同じ水道を使用する近隣一帯で発生するとても大きな事故となります。

 

寄生虫による健康被害

 

   

アニサキス

魚介類の内臓に多く寄生しています。そのうちの一部が刺身として使用される部分である筋肉部にも移動して人の口に入ることになります。胃に入ったアニサキスはそのまま3時間程度で消滅する場合もありますが、胃や腸の壁に刺さりこみアレルギーを持つ人には急性アニサキス症として発症して、胃では8時間程度、腸ではその数時間後に激しい腹痛を引き起こします。アレルギーを持たない人の場合は自覚症状がない場合もありますが、胃や腸の壁に肉芽腫となって慢性化し原因不明の鈍痛等に悩まされたりするケースもあります。
アニサキス幼虫は熱に弱いので70℃で加熱すれば一瞬で死滅します。また、冷凍できるものならば−20℃で24時間以上凍結することで死滅します。しかし、ほとんどの刺身については加熱も冷凍もされていない状態のものが提供されるので自然に目視に頼ることになります。筋繊維に沿って入り込んでいると目視では確認できない場合もあります。また、アニサキス幼虫が寄生するのは一般的に日本でお刺身として好まれるものが多い為、毎年100件前後のアニサキスによる食中毒が発生しています。ちなみに酢で〆ればよいという話をする寿司屋さんもおられますが、アニサキス自体は酸に強い抵抗力があるため酢では死滅しません。ワサビでも当然死にません。殺せないなら取り除くその一点が対策になります。

 

   

セプテンプンクタータ・クドア

クドアと言えば今のところヒラメの寄生虫です。クドア自体は75℃で5分間加熱したら死滅し、−15〜−20℃で4時間冷却しても死滅します。ただ、日本人の食の嗜好としてヒラメは刺身が好まれるため現在のところ対策不能です。アニサキスのように見えにくいなりにも目に見えるサイズであればよいのですが、クドアのサイズは10μミリメートル、、、目では見えません。

 

   

サルコシスティス・フェアリー


2.自然毒・化学物質による食中毒

potato

自然毒による健康被害

 

動物性

  
 テトロドトキシン及びその近縁物質

ふぐ毒として有名です。ふぐには様々な種類が存在し、それぞれ可食部位が異なっているため専門的知識と、その部位を見分け傷つけずに調理できる技術を持つ者しか調理できないように都道府県単位で資格、免許を得たものしか調理できないように定められている事からもその危険性がわかります。
食後すぐから3時間程度で発症します。しびれから頭痛、腹痛。重症化すると全身麻痺、筋弛緩、血圧低下、呼吸困難その後死亡します。予防は専門の資格を持つ人が調理したものしか食べない事に限ります。素人知識で自分で調理し食することは自殺行為ですので絶対やめましょう。

 

   

テトラミン

エゾボラモドキヒメエゾボラなどボラ系巻貝の唾液腺に含まれます。ただ全身に含まれるわけではないので唾液腺をきれいに取り除けば美味しい貝です。魚を捕食する肉食貝のため魚を麻痺させるために神経毒のテトラミンを生産すると考えられています。
30分から1時間で発症し頭痛・めまい・ふらつき・嘔吐などの症状が現れますが一過性の為現在死亡例は無いようです。
予防策は調理時に貝殻から身を取り出し内臓は捨てる事。そして残った身の内部に残る白っぽい左右一対の唾液腺をきれいに取り除いてから調理する事です。しかし近縁種に身の部分にもテトラミンを持つものも報告されているので、万が一にそなえ巻貝の知識を持つ専門家に確認してもらう事をお勧めします。

 

   

パリトキシン・シガテラ毒

パリトキシンはアオブダイ、ハコフグ、ウミスズメ、ブダイなど亜熱帯に生息する魚に含まれます。アオブダイは常にではなく一定の環境で毒化します。
シガテラ毒はバラフエダイ、バラハタ、イシガキダイ、オニカマスなどが持ちます。
・パリトキシンは食べた直後不快な金属味を感じ、12〜24時間潜伏後消化器系の異常が起こり重症化すると呼吸、神経の異常に至り死亡例も数件報告されています。
シガテラ毒は神経異常(ドライアイスセンセーション)、かゆみ、全身の痛み、消化器系異常、循環器系異常などがあります。神経異常は比較的早期に収まることが多いようですが長いと1年以上継続することもあるようです。
・予防策は当然ながら知らない魚は食べない事です。ただアオブダイに関しては四国や九州などでは習慣的に食用される魚であるためできる限り食べないように自治体が注意を呼び掛けています。

 

 

植物性
ほとんどのケースが別の植物との間違いによる誤食が原因です。もともと自然の植物はかなり種類に毒が存在しています。例えば、今では当たり前のように食べられているトマトでも原種にはトマチンという強力な毒が含まれています。長年の品種改良で成熟した実には含まれないようになりましたが、現在でもまだ色づいていない小さい実や葉っぱにはトマチンが含まれています。確実に食べられるもの以外は食さない方が無難です。
  
ソラニン・チャコニン

毎年のように発生するジャガイモ食中毒の原因物質です。発症するのは200mg程度摂取した時と言われていますが小学生程度の体格の場合感受性が高い為30mg程度で発症した例もあるようです。
30分から半日で発症。吐き気・嘔吐・下痢・腹痛の症状が一般的です。
予防には発芽している芽を大きくえぐり取る必要があります。
太陽に長くあったっているジャガイモも危険である事はあまり知られていません。ジャガイモは長く日に当てると緑化することがあるのですが緑化した皮には発芽部分と同等のソラニンやチャコニンが存在します。未成熟のジャガイモにもソラニン・チャコニンが多く含まれるので注意が必要です。
  
アトロピン・ヒヨスチアミン・スコポラミン

件数は多くはないのですがほぼ毎年数件ずつ発生しています。チョウセンアサガオに含まれ、他の植物と間違えたことによるものです。
30分程度で口が渇き・ふらつき・嘔吐・倦怠・眠気・目のかすみ・瞳孔散大・意識混濁・心拍促進・麻痺・頻脈・興奮・妄想などの症状がみられます。かなり重症化することがあるので要注意です。
予防には根をごぼうと間違えない事。つぼみをオクラと間違えない事。種子を胡麻と間違えない事。葉をモロヘイヤ、明日葉、バジルなどと間違えない事などです。単体で見れば気付くだろうと思いますが実際混じっていると間違えてしまう事もあり得ます。全身有毒で食用植物にそっくりなチョウセンアサガオは要注意です。
  
リコリン

ニラと水仙を間違える事で発生します。ほとんどの種類の水仙に含まれているようです。
30分以内の早い時期に発症します。吐き気・嘔吐・流涎・頭痛・発汗・昏睡・低体温などの症状がありますが嘔吐により比較的軽度で済むことが多いようです。
予防はニラの近くに水仙を植えない事が一番です。ニラを切ったときは断面を確認して他の種類の植物が混じっていないか目視すると同時にニラ特有の香りを確認することも効果的です。
  
プロトベラトリン・ベラトラミン・ベラトリジン・セバジン

バイケイソウ、コバイケイソウに含まれます。ウルイやギョウジャニンニクと間違えて食べる事で毎年のように発生しています。
吐き気・嘔吐・しびれ・脱力感・下痢などの症状が一般的です。
ほとんどの発生原因はウルイとにお混同ですので注意深く選別してください。
  

アコチニン・ヒバコニチン・ジェサコニチン・メサコニチン

植物毒NO.1と言われるトリカブトの毒素です。ニリンソウやモミジガサと間違える事が多いようです。
舌から全身までしびれ、麻痺、吐き気・嘔吐・昏睡・不整脈・呼吸困難などで死亡例もまれにあります。
予防というよりも専門家の採取したものしか食べない方が無難です。現在はわかりませんが昔は三重にも自生していた記憶があります。祖母が毒があるヨモギだから採ってはいけないと言っていたことを思い出します。
  
キノコ毒(イルジンS・イルジンM・ネオイルジン・ムスカリン・ムスカリジン・溶血性たんぱくなど)

キノコは5000種類程度存在していると言われており、まだすべてが食用可能か毒があるか判断されているわけではありません。また気象や成長環境などでも見た目が変化するため判別が非常に難しいです。地域による食用キノコの迷信ともいえる言い伝えも誤食による被害を広げています。またキノコを食べたことが原因であろう事までは判明しても実際何のきのこの何の毒が原因であったかまでは判断できない事も多いです。その中で現在原因が判明しており、誤食される事で発生する有毒キノコの代表的なものはツキヨタケクサウラベニタケです。
ツキヨタケはイルジンS、イルジンM、ネオイルジンという毒性物質を含みます。30分から2時間で嘔吐・下痢・腹痛など消化器系の中毒症状が発症し数日から10日程度で回復すると言われています。
クサウラベニタケはムスカリン、ムスカリジン、溶血性タンパクという毒性物質を含みます。症状はツキヨタケと類似しているようです。
予防というより原因としてはツキヨタケは食用キノコのヒラタケ、しいたけ、ムキタケに似ていること。クサウラベニタケは食用キノコのホンシメジやベニホテイシメジと似ていることです。写真や図巻でも判別は難しいので素人は絶対判断しない事が無難です。

 

 

化学物質による健康被害

ヒスタミン

 

金属

 

界面活性剤

3.異物混入による健康被害

*健康被害防止の観点から虫や毛髪などの事ではなく、飲み込むことで歯・口内・内臓などに損傷を及ぼす恐れがある硬質異物の事をここでは指します。

金属片

包丁の刃のかけら、機械の歯車のかけら、ねじ、ステープルなど
製造工場などの大量生産の大型施設の場合は金属探知機などの導入が必要です。
一般飲食店や施設内厨房などでは目視の徹底になります。

 

プラ片

密封容器のかけら、食材のパックのかけらなど
金属探知機に反応するゴム・プラを使用する、カメラを使用したコンピュータによる異物検知システムを導入する、加えてそもそも混入可能性がある場所でプラスチック製容器などを使用しない事などが必要になります。どちらにしても高額な設備が必要となるため一般飲食店や施設内厨房等では管理と目視によるチェックシステムの構築が必要となります。

 

ゴム片

ベルトコンベヤーの破片や輪ゴムなどがあります
飲み込む際に喉に詰まるなどの被害があります。

電話サムネ


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